柳宗悦没後60年記念展 民藝の100年

東京国立近代美術館
柳宗悦没後60年記念展 民藝の100年
ローカルであり、モダンである。
今、なぜ「民藝」に注目が集まっているのでしょうか。「暮らし」を豊かにデザインすることに人々の関心が向かっているからなのか。それとも、日本にまだ残されている地方色や伝統的な手仕事に対する興味からなのか。いずれにせよ、およそ100年も前に柳宗悦、濱田庄司、河井寬次郎が作り出した新しい美の概念が、今なお人々を触発し続けているのは驚くべきことです。
柳宗悦の没後60年に開催される本展覧会は、柳らが蒐集した陶磁器、染織、木工、蓑、ざるなどの暮らしの道具類や大津絵といった民画のコレクションとともに出版物、写真、映像などの同時代資料を展示し、総点数400点を超える作品と資料を通して、民藝とその内外に広がる社会、歴史や経済を浮かび上がらせます。
今回とりわけ注目するのは、「美術館」「出版」「流通」という三本柱を掲げた民藝のモダンな「編集」手法と、それぞれの地方の人・モノ・情報をつないで協働した民藝のローカルなネットワークです。民藝の実践は、美しい「モノ」の蒐集にとどまらず、新作民藝の生産から流通までの仕組み作り、あるいは農村地方の生活改善といった社会の問題提起、衣食住の提案、景観保存にまで広がりました。「近代」の終焉が語られて久しい今、持続可能な社会や暮らしとはどのようなものか―「既にある地域資源」を発見し、人・モノ・情報の関係を編みなおしてきた民藝運動の可能性を「近代美術館」という場から見つめなおします。
ホームスパンを着用する柳宗悦 日本民藝館にて 1948年 写真提供:日本民藝館
《染付秋草文面取壺》(瓢形瓶(ひょうけいへい)部分) 朝鮮半島 18世紀前半 日本民藝館
木喰五行(もくじきごぎょう)《地蔵菩薩像》 1801年 日本民藝館
《木綿切伏(きりぶせ)衣裳》 北海道アイヌ 19世紀 日本民藝館(前期展示:2021年10月26日(火)~12月19日(日))
会期 | 2021年10月26日(火)~2022年2月13日(日) 作品保護のため、会期中一部展展示替えがあります。 (前期:10月26日(火)~12月19日(日)、後期:12月21日(火)~2022年2月13日(日)) |
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会場 | 東京国立近代美術館 1F企画展ギャラリー、2F ギャラリー4 |
開館時間 | 10:00-17:00(金・土曜日は10:00-20:00) *入館は閉館30分前まで |
休館日 | 月曜日[ただし2022年1月10日は開館]、年末年始[12月28日(火)~ 2022年1月1日(土・祝)]、1月11日(火) |
観覧料 | 一般 1,800円(1,600円) 大学生 1,200円(1,000円) 高校生 700円(500円) *( )内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。 *中学生以下、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。それぞれ入館の際、学生証等の年齢のわかるもの、障害者手帳等をご提示ください。 |
アクセス | ・東京メトロ東西線「竹橋駅」1b出口 徒歩3分 ・東京メトロ東西線「九段下駅」4番出口 徒歩15分 ・東京メトロ半蔵門線「九段下駅」4番出口 徒歩15分 ・都営新宿線「九段下駅」4番出口 徒歩15分 ・東京メトロ半蔵門線「神保町駅」1A出口 徒歩15分 ・都営新宿線「神保町駅」1A出口 徒歩15分 ・都営三田線「神保町駅」1A出口 徒歩15分 |