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カラヴァッジョ《キリストの埋葬》展

カラヴァッジョ(本名ミケランジェロ・メリージ) 《キリストの埋葬》

1603-04年  油彩/カンヴァス  306×214 cm バチカン美術館

FOTO © GOVERNATORATO SCV – DIREZIONE MUSEI VATICANI  

国立新美術館

カラヴァッジョ《キリストの埋葬》展

皺の一本一本まで描きとる写実描写、ドラマティックな明暗、人物ひとりひとりの感情表現の巧みさ。カラヴァッジョ(1571-1610)の芸術は現代の私たちを魅了してやみません。このカラヴァッジョの最高傑作のひとつであり、バチカン美術館を代表する名品《キリストの埋葬》(1603-04)が2021年春、東京にやってきます。2019年に来日したローマ教皇からの、日本への贈り物として実現する展覧会です。

本展では大画面の映像やパネルによって作品の理解を深めるほか、同時代の版画によって、この作品が描かれた歴史的な背景を説明します。

歴史的な背景としては、ローマ・カトリック教会の改革運動があります。その結果としてカラヴァッジョのような革新的な表現が生まれ、それを嚆矢としてバロックと呼ばれる美術が成熟することになります。同時にこの改革の一環として、世界各地へのキリスト教の布教活動も行われました。

本展では同時代の日本各地の信徒集団がローマ教皇へ送った書状もバチカン図書館から借用することになっており、これをあわせて展示することで、カラヴァッジョの傑作を大きな視点から見直します。

《大坂・伏見・都の信徒からの奉答書》 1621年
墨書・ペン・手彩色・装飾料紙/350 x 975 mm バチカン図書館 
Barb. or. 152 (3) © 2020 Biblioteca Apostolica Vaticana

 

1613年の江戸幕府による禁教令以降、日本のキリシタンたちは厳しい迫害に苦しんでいた。1619年、彼らのもとに教皇パウルス5世から励ましの書簡が届けられる。大いに感動した各地の信徒たちは教皇への奉答書をしたため、それらはローマに届けられた。畿内、奥羽、中国地方の内播磨、島原、長崎から送られた計5通がバチカン図書館に所蔵されており、今回の展示ではうち3通を借用して展示する。400年以上を経て初の里帰りである。

金泥で図柄や模様の描かれた着色紙などの贅沢な料紙を用い、そこに日本語とラテン語で、書簡への感謝や信仰を守る決意が記されている。禁教時代の日本の信徒たちの様子を伝えるとともに、日本とバチカンとの交流を伝える一級の史料である。

 

バチカン図書館 © Apostolic Vatican Library

 

■ 展覧会公式サイト

 

会期 2021年3月24日(水)~5月10日(月)
会場 国立新美術館 企画展示室2E
開館時間 10:00~18:00
※入場は閉館の30分前まで。
※開館時間は変更になる場合がございます。
休館日 毎週火曜日
※ ただし、5月4日(火・祝)は開館
アクセス
・東京メトロ千代田線「乃木坂駅」6出口(美術館直結)
・東京メトロ日比谷線「六本木駅」7出口 徒歩4分
・都営大江戸線「六本木駅」7出口 徒歩4分